両親が喜んでくれたのが何よりの収穫

家族(父・母・姉)と秋に紅葉を楽しむためにバス旅行へ行きました。毎年、夏休みは混雑するのでそれを避けるために夏前の6月下旬から7月上旬に家族で旅行をしていたのですが、母が病気で体調を崩したため去年は夏に行けませんでした。母の体力がないため長時間の移動には耐えられないことと、植物が好きなので甲信越の紅葉狩りに行くことにしました。父も普段は長距離を運転してくれますが、日帰りでお酒を楽しめるように日帰りバス旅行を選択しました。

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せっかくなので楽しみの要素をプラスしたいと「ミステリーツアー」を選択しました。分かっているのは出発の集合場所と紅葉狩りができること、三食ついていることくらいで、ドキドキ半分ワクワク半分でスタートしました。最初に訪れたのは山梨県甲府市でした。御岳昇仙峡で止まり圧倒的な4kmの渓谷を染める紅葉が鮮やかで、さっきまで地元にいたとは思えない絶景に父も母も喜んでいました。その後、近くのレストランで秋の味覚「松茸」づくしの食事を頂き、今度はブドウ園でブドウ狩りも楽しめました。食後のお腹には30分食べ放題はきつかったですが、美味しかったです。

バスはそのまま長野へ向かい、美ヶ原高原・戸隠高原でそれぞれ散策の時間があり、写真が好きな父もたくさん撮影していました。意外と身近なところにあった絶景と美味しいご飯にお土産にも松茸を頂き、心もお腹も満腹の楽しい旅行でした。

数か所の紅葉の名所で散策の時間がありましたが、長野県での散策の時間に父がソフトクリームを買ったと言って、持って来てくれました。そう、松本では有名な「大王わさび」を使ったわさびソフトクリーム。私は子どもの頃からわさびが苦手で、今でも食べられません。それを知っている父が買ってきて、それを知らせずに私に勧めてきました。わさびが好きな方にはさっぱりと食べられると好評だそうですが、私はわさびをよけるために箸についたわずかなものも苦手です。やけに父がニコニコしているなと思いましたが、一口食べてびっくり!!新鮮だからこそのピリッが私には物凄い刺激で、満足げな父の顔にやられたと思いましたが、父は車で旅行をすると家族のためにと張り切ってしまうため、父が自ら進んで楽しんでいるのを久しぶりでした。まんまと騙されましたが、みんなで大笑いできたのがうれしかったです。

私も姉も独立しているので、年に一度の家族旅行でも予定を合わせるのは大変ですが、紅葉を見て喜んでいる母と、普段は母の看病と仕事で疲れている父の喜ぶ姿が見れて良かったです。

母が病気でお手洗いが近いのでお手洗い付のバスを選択しましたが、バスにトイレは1台。トイレに近い席をお願いすればよかったのですが、最後列の一つ前の席だったので、頻繁に母がトイレと席を行きかうのを周りのお客様が少し迷惑そうにされていました。母もそれを気にしてか、せっかくトイレ付なのに我慢していたようで次回の反省点になりました。途中の休憩場所で両親が、バスの席が近くになった同じくらいの世代のご夫婦と話をしているのを見かけました。

せっかく会話を楽しんでいる様子だったので、バスに戻って話を聞くと、そのご夫婦には私と同じくらいの息子さんがいて、交通事故で旅行の前年に亡くなられたそうです。息子さんが生前、家族旅行に連れて行ってくれたのが長野の紅葉狩りだったそうで、息子さんの写真をもって来られていたとのこと。私たちと楽しく会話をしながら旅行をする様子を見て、息子さんを想いだされた両親に話しかけたそうです。父が旅行で撮った写真をはがきに印刷して、そのご夫婦に送ったと後で聞いた時には、毎年連れて行ってあげたいなと思いました。

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